練習報告
Hosanna(Mozart)
Abschied vom Walde(Mendelssohn)
ヴォイストレーニング(1名)
みのりの時間※にじ色の魚(木下牧子)
Sancta Maria, mater Dei(Mozart)
今回最もインパクトのあった練習は、広ーい部屋を活かしてたっぷり動きのある「みのりの時間」でした。
まずは、指名された人が発するいろいろな声や音に合わせて、ほかのメンバーが自由に身体を動かす…という時間。
「ひゅ~」「ピヨピヨ」「あ!10円見っけ!」。
まるで演劇かダンスのワークショップのようで、合唱人たちはやっぱり何だかぎこちなく、でも難しいなりに必死で妙な動きをがんばってみるいい大人たち。もちろん私もその一員。
そして続いては「にじ色の魚」(作詩:村野四郎、作曲:木下牧子)を使っての練習。
「夏って何月くらい?気温は?天気は?」
「川ってどんなの?一級河川?!…ではないよね?」
「魚ってどんな魚?大きさは?」
ぼんやり歌うと考えないそんなことを考えてみたあと、次はまたまた広がって「曲のイメージで自由に歩きながら歌う」という練習。
前半で自分の動きの小ささ&ワンパターンさを思い知ったので、今度はもう少し思い切って動いてみる。
「フェルマータで動いてる人おかしくない?フェルマータの意味は『バス停』よー。」
あ、ヤバ!私思いっきり動いてた気がする!
ところでこの詩、単純そうで難しいな。そもそも「私」って男?女?何歳くらい?
「一人で取りに行こう」ってことはそこそこ大人?いや、それ以前になぜ一人?オカンは?あれ?里に誰がいる?
ひょっとして母の里に行きたいけど行けないってこと?幼少期の断片的な思い出が美化されてるとかそういうやつ?
そういうの思い出しちゃう状況って、現実で何か辛いことがあったとかかも…。
想像力を働かせるとネガティブな妄想が始まり、勝手にどんより。
いやいや、仮に暗い事情があったとしてもそれを前面に押し出す音楽ではないはず。
…いろいろ考えながら何とかやりきりました。
みのり師匠からは「いつも歌うときそのくらい表現してみて!」との締めくくり。
いつもこんなに曲に入り込んで歌っているだろうか。いや、決してそんなことはない。
しかしもちろん詩だけを考えればいいわけではなく、楽譜通り歌い、他パートを聴き、ハモる響きとピッチを探し…合唱とはなんと脳内が忙しいことか!
「みのりの時間」のあとは、石原先生の指導に戻ってモーツァルトの「Sancta Maria, mater Dei」。
久しぶりにやる曲なのでちょっとかまえてしまったものの、「みのりの時間」で学んだことを活かして、以前練習したウキウキ感を2割増しくらいに発揮したつもりです。が、実際のアウトプットはせいぜい2%増しといったところでしょうか。
いつも以上に言い訳ともどかしさと悔しさが心に刻まれた練習でした。
(by アルト 五本指靴下)